興味が出た作品は先ず触れるべし(聲の形)
私が最初にこの作品と出会うきっかけは、小学生時代の主人公石田将也が聴覚に障害のある(耳が聞こえない)ヒロイン、西宮硝子を虐めている描写のPVを観たことだ
■胸糞悪いだろ…この映画
元々自分も小学生時代に親が裕福だからという理由で虐められていた過去があるせいか、私は石田に対して生理的な嫌悪感を抱いていた
しかしネトフリで配信していて、何事も好き嫌いはよくない
物は試しということで私は視聴を開始した
物語の序盤が終わり、石田は高校生に
その時私は彼の生活態度や学内での行動に妙な親近感を抱いてしまった
■理由は三つ
一つ目は石田自身が心を許していないすべての学生が敵に見え常に自分への陰口を叩いている幻聴にも似た描写が存在すること
(その証として作中では、ほぼすべての学生の顔に×のマークが貼られている
これは個人的に安全な自分の世界とそうでない世界、つまりは外界であることを認識する一種の拒絶反応ではないかと考えられる
筆者である自分はなんと今現在においても不特定多数の人がいる街中を歩くのに抵抗がある
まともに顔が見れないからだ
■二つ目
石田自身にとってある程度の理解者として認知することのできた友人の顔に貼られていた×のマークが取れる描写
そして不仲となり疎遠な関係となってしまうと理解者であった友人の顔に再び×のマークが貼られ直されてしまう描写だ
これは非常に面白い見せ方であると思うし、実際私も合点がいく部分があるからなるほどなと感じられた
■三つ目 ネタバレ注意
ヒロインである西宮硝子が高所からの飛び降り自殺を図ろうとした際に、石田が身を挺して救い出すことに成功するも半ば彼女の身代わりになる形で落下
意識不明の重症を負ってしまうシーンである
私自身死というものに対して一部ノスタルジー的な考えを抱いていて
抽象的に近い表現ですが、歪な素敵さを感じました
■最後に
聲の形は良くも悪くも人の自分勝手さを上手く表現出来ているのに加えて、自分の気持ちを素直に言うことへの難しさを改めて私たちに教えてくれる良いアニメ映画だなと感じました
伝えたい気持ちや心というものは言葉にして伝え続けられたら嬉しいですね